技術コラム Column
金属銘板とは|ステンレス・アルミ・真鍮の違いと、表示方法・取り付け方の選び方

金属銘板とは、ステンレス・アルミ・真鍮などの金属板に、製品名や型式、製造番号、注意事項などを表示した銘板です。樹脂やシールの銘板に比べて熱や油、紫外線に強く、工作機械や配電盤、屋外の設備など、長く使う場所で選ばれています。この記事では、金属銘板の素材ごとの違い、表示方法、使用環境別の選び方、取り付け方を、1973年創業の銘板メーカーの立場から解説します。
金属銘板と樹脂・シールの銘板との違い
銘板は金属のほか、アクリルなどの樹脂やシールでも作られます。金属銘板の主な強みは次のとおりです。
- 環境に強い:熱、油、薬品、紫外線で変形や劣化がしにくい
- しっかり固定できる:リベットやビスで取り付けられ、振動や経年で外れにくい
- 表示が消えにくい:レーザー刻印やメタルフォトなど、表面にインクをのせない方法を選べる
一方で、シールに比べるとコストが高く、曲面に貼るのは苦手です。屋内で短い期間使う表示ならシールや樹脂の方が合理的な場合もあります。樹脂銘板との使い分けは樹脂銘板(アクリル・二層板)の選び方で解説しています。
金属銘板の主な素材
ステンレス
錆びにくく、熱や薬品にも強い、工業銘板の定番素材です。レーザーで黒い文字を入れたり、深く彫り込んだりできます。油や切削液がかかる工作機械、高温になる設備、屋外の設備に向いています。レーザーでの表示についてはステンレスへのレーザーマーキングとはをご覧ください。
アルミ
軽くて加工しやすく、アルマイト処理で色を付けたり、メタルフォトで細かな文字や図柄を皮膜の中に封じ込めたりできます。表現の幅が広く、屋外の案内板からQRコード銘板まで使われます。詳しくはアルミ銘板とはで解説しています。
真鍮
金色の重厚な見た目が特徴で、社名板や記念プレートなど、見た目を重視する銘板に使われます。空気に触れると色が変わる素材なので、クリア塗装で色を保つか、経年変化を味わいとして楽しむかを先に決めておきます。詳しくは真鍮製銘板の魅力と加工方法と真鍮銘板の経年変化をご覧ください。
そのほかの金属
黒い地に白い文字を出したい場合は、黒色のステンレスであるアベルブラックも選べます。詳しくはアベルブラック銘板とはをご覧ください。そのほか、銅やチタンで作ることもあります。素材ごとの比較は銘板の素材の選び方でまとめています。
金属銘板の主な表示方法
- レーザーマーキング:レーザーで表面を黒くしたり彫り込んだりする。インクを使わず、版も不要なので1枚から作れる。詳しくは金属へのレーザーマーキングをご覧ください
- メタルフォト:アルミの皮膜の中に画像を封じ込める。細かい表現と屋外での耐久性を両立できる。詳しくはメタルフォトとはをご覧ください
- 腐食エッチング:薬品で金属を溶かして文字を彫り、塗料を入れて色を付ける。深さのある表示ができる
- UV印刷:金属の表面にフルカラーで印刷する。ロゴや写真など色の多い表現に向く。表面にインクがのるため、摩擦の多い場所では保護を検討する
方式ごとの耐久性やコストの違いは銘板の印刷方法の選び方で比較しています。
使用環境別の選び方
- 屋外で長く使う:メタルフォト、またはステンレスへの彫り込み
- 油・切削液・薬品がかかる:ステンレスへのレーザー刻印
- 高温になる:ステンレスへの刻印。インクや粘着材を使わない構成にする
- 見た目や高級感を重視する屋内:真鍮、またはヘアライン仕上げのステンレス
- ロゴなど色数が多い:アルミやステンレスへのUV印刷
環境ごとの詳しい比較は銘板の耐環境性能の比較を、どのくらい持つかの目安は銘板の耐用年数をご覧ください。
金属銘板の取り付け方
リベット
銘板の穴と取り付け面の穴にリベットを通し、かしめて固定します。振動の多い機械でも外れにくく、工作機械や車両の銘板でよく使われます。取り付け面の裏側に手が届かない場合は、片側から作業できるブラインドリベットを使います。
ビス・ねじ
取り外しや交換が必要な場合に向いています。配電盤や制御盤の扉など、後から表示を変える可能性がある場所で選ばれます。
両面テープ・粘着材
穴あけができない場所や、見た目をすっきりさせたい場合に使います。取り付け面の素材や温度によって向く粘着材が変わるため、使用環境に合わせて選びます。詳しくは銘板の接着紙・粘着材の選び方をご覧ください。
富山プレートの金属銘板製作
富山プレート(富山県上市町)では、ステンレス・アルミ・真鍮・アベルブラックなどの金属銘板を、レーザーマーキング、メタルフォト、UV印刷で製作しています。リベットやビス用の穴あけ、複雑な外形の切り抜きにも対応します。版を使わない加工のため、1枚から製作できます。小ロットでの製作は銘板は小ロット・1個から製作可能をご覧ください。