樹脂銘板(アクリル・二層板)の選び方|金属銘板との使い分けを解説

樹脂銘板(アクリル・二層板)の選び方|金属銘板との使い分けを解説

銘板というと金属製をイメージされる方が多いですが、配電盤や制御盤、屋内機器の表示では樹脂銘板が定番として広く使われています。この記事では、アクリル・二層板をはじめとする樹脂銘板の特徴と加工方法、金属銘板との使い分けの考え方を解説します。

樹脂銘板とは

樹脂銘板とは、アクリルや塩ビなどの樹脂素材で作られた銘板です。軽量で加工しやすく、金属に比べてコストを抑えやすいことから、屋内で使用する機器の表示に多く採用されています。

代表的な素材には次のようなものがあります。

  • アクリル:透明性と加工性に優れた最も一般的な樹脂銘板素材
  • 二層アクリル(二層板):表面と下地で色の異なる2層構造の板材。彫刻すると下地の色が現れる
  • 三層アクリル:3層構造でさらに表現の幅が広がる板材
  • 塩ビ:コストを抑えやすく、シール・プレートともに使われる素材

二層板(二層アクリル)が配電盤銘板の定番である理由

配電盤・制御盤・スイッチまわりの銘板には、二層アクリルの彫刻銘板が長く定番として使われています。二層板は表面層を彫刻で削ると下地の色が文字として現れる構造のため、印刷と違って文字が擦れて消えることがありません

  • 白地に黒文字・黒地に白文字など、視認性の高い配色が選べる
  • 彫刻文字のため長期間使用しても表示が消えない
  • 軽量で、盤面への貼り付け・ビス止めのどちらにも対応しやすい
  • 1枚からの小ロット製作に向いている

電気関連の現場で「盤銘板」「機器銘板」と呼ばれるものの多くは、この二層板彫刻銘板です。

樹脂銘板の加工方法は3種類

樹脂銘板の加工方法には主に3つの方式があり、仕上がりやコストが異なります。

切削(彫刻)

金属製の刃を使用して文字を切削・彫刻する方法です。刻印された文字の溝に墨入れを施し、コントラストを高める場合もあります。

レーザー彫刻

CO2レーザー加工機により、外形の切断と文字の彫刻を一括で行う方法です。刃物を使わないため細かい文字やロゴの再現性が高く、切削と同様に文字溝への墨入れにも対応できます。富山プレートではCO2レーザー加工機を使用し、切断・彫刻・ビス穴あけまで一貫して行います。

UV印刷

UVインクジェット印刷機でフルカラー印刷する方法です。多色のロゴやデザインを再現できますが、素材によっては適さない場合もあります。彫刻と組み合わせて使われることもあります。

金属銘板との使い分けの考え方

樹脂銘板と金属銘板は、どちらが優れているかではなく使用環境で使い分けるのが基本です。

屋内・安定した環境なら樹脂銘板

配電盤・制御盤・屋内設備など、直射日光や風雨にさらされない環境では、樹脂銘板が適しています。軽量でコストを抑えやすく、彫刻により消えない表示も実現できるため、屋内用途では十分な耐久性を発揮します。

屋外・過酷な環境なら金属銘板

屋外や高温・薬品・摩耗にさらされる環境では、高い耐候性・耐食性を持つメタルフォトや腐食エッチングなどの金属銘板が適しています。樹脂は紫外線による劣化や熱変形のリスクがあるため、過酷な環境での長期使用には金属をおすすめします。

コスト・重量・視認性での比較

  • コスト:一般に樹脂銘板のほうが素材費を抑えやすい
  • 重量:樹脂は軽量で、薄い盤面や樹脂筐体への取り付けに有利
  • 耐候性:屋外長期使用は金属銘板(特にメタルフォト)が優位
  • 視認性:二層板彫刻・フルカラー印刷とも高コントラストの表示が可能

支給材への加工や取り付け加工にも対応

富山プレートでは、お客様からお預かりした支給材への彫刻・刻印にも対応しています。また、機器に取り付ける際の裏面加工として、耐薬・耐油・耐水の接着紙の貼り付けやビス穴加工も承ります。「銘板だけでなく取り付けまで考えた仕様にしたい」という場合もご相談ください。

まとめ

樹脂銘板は、配電盤・制御盤をはじめとする屋内用途の定番であり、二層板彫刻なら消えない表示を低コストで実現できます。一方、屋外や過酷な環境ではメタルフォトなどの金属銘板が適しています。富山プレートでは、CO2レーザー彫刻・UV印刷による樹脂銘板と各種金属銘板の両方を製作しているため、使用環境に合わせた最適な素材・加工方法をご提案できます。まずはお気軽にご相談ください。

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