技術コラム Column
警告ラベルとは|「危険・警告・注意」の違い、色の規格、素材の選び方

警告ラベルとは、機械や設備に潜む危険を作業者や使用者に知らせ、事故を防ぐための安全表示です。「高温注意」「感電注意」「手を入れるな」など、危険の内容と避け方を文字や図記号(ピクトグラム)で伝えます。この記事では、警告ラベルの表示の基本となる「危険・警告・注意」の違い、色と形の規格、使用環境に合った素材の選び方を、警告ラベルを製作する銘板メーカーの立場から解説します。
警告ラベルが使われる場所
警告ラベルは、人がけがをするおそれのある箇所の近くに取り付けます。代表的な設置場所は次のとおりです。
- 工作機械や産業ロボットの可動部、巻き込まれのおそれがある箇所
- 配電盤・制御盤など感電のおそれがある箇所
- ヒーターや炉など高温になる箇所
- 薬品・高圧ガス・危険物を扱う設備
- 家電や電動工具など、一般の人が使う製品
製品の欠陥による事故では、製造者の責任が問われることがあります。取扱説明書とあわせて製品本体に警告表示をしておくことは、製造物責任(PL)の観点でも重要です。PL法と警告表示の関係はPL法対応の警告ラベルとはで解説しています。
「危険」「警告」「注意」の違い
警告ラベルでは、危険の度合いに応じて見出しの言葉(シグナルワード)を使い分けるのが一般的です。
- 危険(DANGER):避けなければ、死亡や重傷を負う可能性が高い差し迫った危険
- 警告(WARNING):避けなければ、死亡や重傷を負う可能性がある危険
- 注意(CAUTION):避けなければ、軽傷や中程度のけが、物的損害が生じる可能性がある危険
どれを使うかは、機械の設計段階で行うリスクアセスメントの結果で決めます。すべてを「危険」にすると本当に危ない箇所が目立たなくなるため、度合いに応じた使い分けが大切です。
警告ラベルの色と形の基本
安全表示の色と形は、日本ではJIS Z 9101(安全色及び安全標識)、国際的にはISO 3864で定められています。基本的な組み合わせは次のとおりです。
- 禁止:赤い円に斜線。「さわるな」「立入禁止」など
- 注意・警告:黄色の三角形に黒い枠と図記号。「高温注意」「感電注意」など
- 指示:青い円に白い図記号。「保護メガネ着用」「電源を切る」など
- 安全状態:緑の四角。「非常口」「救急箱」など
輸出する機械では、仕向地の規格に合わせた表示が求められます。アメリカ向けではANSI Z535に沿った表示が使われることも多く、国や業界によって必要な要素が異なるため、表示内容は設計や認証の担当者と確認して決めてください。
分かりやすい警告ラベルの構成
警告ラベルは、ひと目で内容が伝わることが何より重要です。次の3つの要素がそろっていると、読む人が迷いません。
- 何の危険か:高温、感電、巻き込まれなど
- どうなるか:やけど、感電死、指の切断など
- どうすれば避けられるか:「運転中は手を入れない」「点検時は電源を切る」など
文字だけでなく図記号を組み合わせると、言葉が分からない人にも危険が伝わります。文字の大きさや配色の考え方は銘板のレイアウト設計も参考にしてください。
使用環境に合った素材の選び方
警告ラベルは、文字や色がかすれたり剥がれたりすると役目を果たせません。設置場所の環境に合わせて素材を選びます。
シール(PET・塩ビなど)
最も一般的な警告ラベルです。低コストで、曲面にも貼りやすいのが特徴です。屋内の一般的な環境に向いています。表面に保護フィルムを重ねると擦れに強くなります。油や溶剤がかかる場所、屋外、高温になる場所では、インクの劣化や剥がれに注意が必要です。貼り付けの粘着材は銘板の接着紙・粘着材の選び方で解説しています。
樹脂プレート
アクリルやポリカーボネートなどの板に表示したものです。シールより厚みがあり、ビスで固定できます。透明板の裏側から印刷すると、表示面が擦れにくくなります。表刷りと裏刷りの違いは表刷りと裏刷りの違いで解説しています。
金属プレート(ステンレス・アルミ)
油、薬品、紫外線、熱に強く、長く使う設備や屋外のプラント設備に向いています。レーザーマーキングで表示を刻む方法や、アルミの皮膜の中に表示を封じ込めるメタルフォトなど、表面にインクをのせない方式を選ぶと、さらに消えにくくなります。環境ごとの耐久性は銘板の耐環境性能の比較で詳しく比べています。
富山プレートの警告ラベル製作
富山プレート(富山県上市町)では、シール、樹脂、ステンレス、アルミなどの素材で警告ラベルを製作しています。UVインクジェット印刷、レーザーマーキング、メタルフォトから、使用環境に合った方法をご提案します。版を使わない加工のため、1枚からご注文いただけます。
PL法に準拠したピクトグラムを22種類保有しており、オリジナルの図記号の製作にも対応しています。英語や中国語など多言語での表示や、2か国語・3か国語の併記も承ります。多言語表示については銘板の多言語対応をご覧ください。製作事例は警告ラベル・シールの製作実績で紹介しています。