株式会社富山プレート

2025.09.14 コラム

レーザ印字で変わる工業銘板

レーザ印字で変わる工業銘板｜金属・樹脂・アルミ・真鍮・SUS対応の高精度加工

レーザ印字とは

レーザ印字は、レーザー光を一点に集光して素材表面を変化させ、文字や模様を直接描く加工方法です。熱や光化学反応によって表面を焦がす、溶融させる、酸化させるなどの現象を利用し、鮮明で消えにくい印字を実現します。インクやトナーを使わないため、耐摩耗性に優れ、工業銘板や金属部品の識別、樹脂製品の表示など幅広い分野で利用されています。

加工の種類

レーザ印字には複数の加工方式があり、素材や用途に応じて使い分けられます。

方式	特徴	主な用途
アブレーション（除去）	表面を微細に削る	金属銘板、工具マーキング
カーボン化・発泡	樹脂表面を変色・発泡させ凹凸を形成	家電パネル、操作スイッチ
酸化反応	金属表面を酸化させ黒色化	医療機器シリアル、時計文字盤
カラーアニーリング	酸化膜による多色発色	アクセサリー、高級装飾

樹脂へのレーザ印字 ― 多彩な事例

樹脂はレーザ照射により変色や発泡が起こり、鮮明な印字が可能です。加工性の高さから、多くの分野で採用されています。

家電・自動車部品：エアコンや洗濯機の操作パネル、カーナビのスイッチ表示
医療・衛生用品：注射器や点滴ボトルの目盛り、歯科器具の識別コード
電子部品：コネクターやICチップへの型番・トレーサビリティコード
日用品・販促品：プラスチック製ボトルやスマホケースへのロゴ刻印
包装・食品分野：ペットボトルキャップや食品容器の日付印字

軽量で成形自由度の高い樹脂は、レーザ印字と組み合わせることで付加価値を高められます。

金属へのレーザ印字 ― 多彩な事例

金属は強度・耐候性が求められるため、レーザ印字の需要が非常に高い分野です。アルミ、真鍮、SUSなどそれぞれの特性を活かした加工が可能です。

産業機械・設備銘板：配電盤や制御盤のSUS銘板、薬品耐性が必要な製造ラインのアルミプレート
自動車・航空部品：エンジン部品や航空機部品へのシリアル番号印字
医療機器：外科器具や内視鏡へのUDIコード刻印（滅菌洗浄に耐える）
電子機器：パソコン筐体や精密機器裏面へのロゴ刻印
時計・アクセサリー：ステンレスや真鍮への名入れや模様彫刻
建築・インフラ：屋外掲示用のアルミ銘板やQRコード案内板

特にSUS（ステンレス）は黒色マーキングによる視認性向上が可能で、工業銘板として広く採用されています。

導入時のポイントと注意

レーザ印字を導入する際は、以下の点に注意が必要です。

素材適正：樹脂は発泡・変色、金属は酸化・除去といった条件を設定する。
視認性：屋外銘板や工業部品は深彫り、医療機器は酸化膜処理が有効。
安全対策：強力なレーザー光のため、遮光カバー・排気装置・保護メガネは必須。
データ管理：シリアル番号やQRコードを自動生成し、ソフトウェアと連携。

富山プレートのレーザ印字設備と実績

株式会社富山プレートは1973年創業以来、金属・樹脂の銘板製作で培ったノウハウをもとに、多様なレーザ印字設備を導入しています。

キーエンス MD-X2520（3次元制御ハイブリッドレーザ、黒色マーキング対応）
澁谷工業 SPF2305A型（薄板精密加工、40μビーム径で高精度印字）
トロテックファイバーレーザー（アルミや真鍮の高精細彫刻に対応）
trotec Speedy400FLEXX（CO₂/ファイバー切替で幅広い素材に対応）

実績としては、工業銘板、配電盤用プレート、公共交通機関の案内板、高級オーディオパネルへの刻印、贈答記念銘板、医療機器のUDIコードなど、多岐にわたります。

まとめと今後の展望

レーザ印字は、工業銘板から日用品まで幅広く利用される高精度加工技術です。アルミ・真鍮・SUSなど金属素材に加え、樹脂や特殊素材にも対応可能で、耐久性と視認性を両立できます。株式会社富山プレートは最新のレーザー設備と長年の経験を活かし、顧客ニーズに合わせた最適な加工を提供しています。

製品の識別やトレーサビリティを確保したい方、オリジナル性の高い銘板を求める方は、ぜひご相談ください。

この記事の要点

レーザ印字は非接触で高精度な刻印が可能
工業銘板や金属銘板に最適（アルミ・真鍮・SUS対応）
樹脂への多彩なマーキング事例が豊富
導入時は素材ごとの条件設定と安全管理が重要
富山プレートは最新設備で多様なニーズに対応

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