技術コラム Column
銘板のコストダウン方法5選|調達担当者が知っておきたい素材・工法・発注の見直しポイント

銘板のコストダウン方法5選|調達担当者が知っておきたい素材・工法・発注の見直しポイント
産業機械や制御盤には、定格銘板・警告銘板・操作表示など、1台あたり数多くの銘板が取り付けられています。1枚あたりの単価は小さくても、機種数や生産台数を掛け合わせると、銘板は無視できないコスト項目です。
一方で、銘板は「以前からこの仕様だから」という理由で見直されないまま発注が続いているケースが少なくありません。この記事では、品質を落とさずに銘板のコストを下げる5つの方法を、銘板製作46年の富山プレートが調達担当者様向けに解説します。
方法1:使用環境に対して過剰なスペックを見直す
コストダウンの第一歩は、銘板の仕様が使用環境に対して過剰になっていないかの確認です。銘板は用途や使用環境、求められる機能によって適した素材や加工方法が異なります。
- 屋外使用で高い耐候性・耐食性が必要な場合:メタルフォトや腐食エッチングなどの金属銘板が適する
- 屋内の安定した環境での使用の場合:UV印刷や彫刻の樹脂銘板、アルマイト染色で十分な場合が多い
屋内の制御盤内部など安定した環境に、屋外仕様の高耐久銘板を使っているケースは典型的な過剰スペックです。逆に、スペック不足で数年ごとに貼り替えが発生している場合は、初期コストが多少上がっても高耐久品に切り替えたほうがトータルでは安くなります。使用環境の棚卸しが、最初に取り組むべきコストダウンです。
方法2:素材の変更を検討する
同じ金属銘板でも、素材によって価格帯は異なります。たとえばアルミはステンレスに比べ価格を抑えられる一方、耐久性では劣ります。屋外や腐食環境でなければ、ステンレスからアルミへの変更でコストを圧縮できる可能性があります。
樹脂銘板でも、アクリル・塩ビ・ポリカーボネート・ベークライトなど素材ごとにコストと特性のバランスが異なるため、耐候性・絶縁性・耐燃性など本当に必要な特性を整理したうえで選定することが重要です。素材ごとの詳しい特性は銘板素材の比較記事(アルミ・ステンレス・真鍮・樹脂)をご覧ください。
方法3:版代のかからない工法へ切り替える
シルクスクリーン印刷は、デザインごとに版の製作費(初期費用)が発生します。少量・多品種の発注では、この版代が単価を押し上げる大きな要因です。
レーザマーキングやUV硬化型インクジェット印刷は、デジタルデータから直接加工するため版が不要です。特に小ロットの場合、版代がなくなることでコスト圧縮に大きく貢献します。型番や仕様が1枚ごとに異なる銘板でも、データの差し替えだけで対応できるため、多品種少量生産との相性も抜群です。
方法4:腐食エッチングからレーザマーキングへの置き換え
腐食エッチングは長期使用に耐える優れた工法ですが、感光剤の塗布から食刻、墨入れまで工程が多く、廃液処理による環境負荷も課題です。
ステンレス発色材のアベルブラックに高精度レーザマーキングを施す工法なら、腐食エッチングに比べてコスト削減と短納期を同時に実現できます。アベルブラックは耐候性・耐薬品性・耐高温性・耐食性を備えているため、屋外や薬品環境向けの銘板でも品質を落とさずに置き換えが可能です。詳しくはアベルブラック銘板の記事で解説しています。
方法5:支給材への直接マーキングを活用する
銘板を別部品として製作・貼り付けするのではなく、お手元の部材を支給いただき、直接レーザマーキングで印字する方法もあります。部材そのものに刻印するため、銘板の材料費と貼り付け工数を削減でき、印字が剥がれるリスクもなくなります。
ナットなどの小物部品への刻印、支給部材へのQRコード印字、目盛りや電源表示の刻印など、幅広い対応が可能です。詳しくは支給材レーザーマーキングの記事をご覧ください。
あわせて見直したい:接着紙のカットコスト
銘板本体だけでなく、貼り付け用の接着紙も見直しの対象です。複雑形状の接着紙をレーザでカットすれば、抜き型(トムソン型)の製作が不要になり、型代を削減できます。手作業でのカットに工数をかけている現場や、型を作るほどではない小ロットの接着紙にも有効です。
富山プレートのコストダウン提案
富山プレート(富山県上市町)は、レーザマーキング・UV印刷・メタルフォトなど複数の工法を自社工場に備えているため、特定の工法ありきではなく、使用環境と数量に応じた最適な仕様をフラットにご提案できます。工作機械メーカー、制御盤メーカー、半導体製造装置メーカーなど幅広い業界への納入実績があります。
「現在の銘板の図面と数量」をお知らせいただければ、素材・工法の代替案を含めたお見積りが可能です。
まとめ
銘板のコストダウンは、単純な値引き交渉ではなく、「過剰スペックの見直し」「素材変更」「版不要工法への切り替え」「エッチングからレーザへの置き換え」「支給材への直接刻印」といった仕様の最適化によって、品質を保ったまま実現できます。
長年同じ仕様で発注を続けている銘板ほど、見直しの余地は大きいものです。銘板・ネームプレートのコスト見直しをご検討の際は、ぜひ富山プレートまでお気軽にご相談ください。